河治和香「がいなもん 松浦武四郎一代」
北海道命名150年、武四郎生誕200年
ということで、北海道の各地で展覧会が
開催されている探検家、松浦武四郎。
奇人と言われていましたが、人々に好かれ
多くの偉人たちとの交流もあり、生涯
旅が好きな人だったようです。
私が好きな歌川国芳の弟子であった
河鍋暁斎とも親しくしていたことで
暁斎とそのむすめ豊とのやりとりで物語が
進んでることに興味を持って、この本を
手に取ったわけですが
アイヌの人たちと文化を愛した様子が
伝わってきて、当時松前藩の商人たちによる
強制労働など苦しみの多かったアイヌの人々の
状況も文献に記録し世に知らせました。
それは、「北海道」という名にも表れて
いることを、本ではじめて知りました。
最初、蝦夷地であった名に代わる名称として
提案された「北加伊道」、この「カイ」は
アイヌ語で「この地に生まれたもの」という意味。
ロシアが南下してくる・・和人が進出してくる・・
だけど、ここはアイヌの人が暮らしていた
大切な土地なんだ、という武四郎の深い思いやりが
込められているそうです。
「加伊」はその後「海」に変わり命名されました。
150年記念として六花亭では「北加伊道」という
お菓子が発売されていましたよ。
松浦武四郎のドラマも松本潤主演であるそうですね。
(が、なんで松本潤、なんか違うでしょう、もっとこう
チームナックスとか北海道に縁ある適した人がいるだろうに)
と言うつぶやきはおいといて
武四郎の6回に渡る蝦夷地への調査も
さることながら、アイヌの人たちについて
もっと知りたいなと思わせてくれる本でした。
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