静慈彰「くるま暮らし。」
「社会不適合僧侶」の文字に惹かれて。
高野山真言宗僧侶である静慈彰さんがくるま暮らしに
至るまでの半生や社会全体に対する自分の気持ちの吐露、
どうやって快適なくるまに改造していったかの物語。
日産のキャラバンが本当に快適な住まいになっていて
思わずいいなぁ私もやってみたいと思わせるくらい。
くるまの改造に関するところも面白かったのだけど
ここに至るまでの半生が、なんというか深くて
なにより彼の「人づきあい」に対する気持ちは私は
とっても共感しました。
社会不適合ってあるけど・・こんな社会、こんな会社なら
別に不適合で結構です、って思うことありますよね。
ないですか?笑
組織の中に身をおいて、会社はこうゆうものだと思って
仕事に生きがいを感じていればもちろんいいです。
でも、自分を押し殺してる、自分は組織の中のただの歯車だ
なんで会社で求められてることができないんだろう?と
思う人にとっては苦しいし自分を責めがち。
静慈彰さんは、そこから脱出して今すごく楽しい人生を送っている。
自由はすべて自己責任。それが100%わかっているなら存分に楽しめる。
自由はラクじゃない、だけど周り任せにしないぶん物理的にも精神的にも
身に着くことは多いと思う。
びっくりしたのは、彼を苦しみから救ったひとつが
ヴィパッサナーだったこと。
この本にこの言葉が出てくるとは、と思って。
心や体のうごきに細かくラベリングしていくこの瞑想法は
初心者でもやりやすいのでは?と思います。
静慈彰さんも、入院するほど痛くて死にたいと思ったアトピーが
ヴィパッサナーですっかり良くなったそうです。
すごいね。
ストレスが溜まっている、頭の中が色んなことでいっぱいな
人はやってみたらいいんじゃないかなと思います。
「ストレスが溜まる」というのは周りのせいじゃなくて
自分が引き起こしていることだから。
この本、くるま生活に興味がない人にも読んでみてほしい。
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