意外にもスピリチュアル
何年も前に出版された小説です。
奥田英朗さん「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」
10月末、町が主催の古本市がありました。
好きな本があれば無料で何冊でももらえるんです。
私は村上春樹さんの小説と共にこの2冊。
奥田さんの小説は書店でよくみかけても
手に取ることはありませんでしたが、読んでみたら・・・
コミカルで笑えるのに、実は含蓄のある内容。
おもしろくテンポ良く読み進み、読後はなんだか
考えさせられる、そんな不思議な小説でした。
精神病と思われる患者と、精神病院の先生の話。
どちらもデフォルメされて書かれているけど、
ない、ことはなく、ちょっと踏み外せば、
誰にでも可能性はあるのかな、という設定。
先生がいわゆる先生と思えない破天荒な人なのですが
だんだん、こんな先生ありえないよー、が、いやいや
生き方としてこうあれたら最高なのも?と、実は
名医なのでは、と思えてくる。
恐れ、思い込み、執着、どう見られているか
見られたいか、というのが全くなし。
気持ちよい生き方だなー。
スピリチュアル本じゃないけど、スピリチュアル。
意外性のあった小説として、2015年読んだ中でベスト。
ちょっと頭がかたくなってるかも、と思ったときに
読み返したい小説です。
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