福岡正信「自然農法わら一本の革命」
「チルチンびと」という雑誌のバックナンバーを読んでいたら
レトロな背景に、この本の紹介がされていました。
そのページ全体がとてもいい雰囲気だったし
読みたいという以前に、この表紙に惹かれました。
素朴だけど土のにおいと力強さを感じられるような。
そこには1975年初版、とありました。
調べてみると、拍樹社さんがなくなってからは
他社で表紙も変わって発行されていました。
でも読むならこの表紙の本が読みたい!
我が家には1980年のが届きましたが、驚くくらい
日焼けやシミもなく状態も良いものがやってきました。
「奇跡のりんご」の木村秋則さんより前に、福岡さんの
ような方がいらっしゃったんですね。
思うようにできず、あきらめ、さまよい、たどりついた場所で
はっ!と悟る様子はとても似ている気がします。
「終戦前に一度ミカン山へ入って、自然農法を標榜したときに、
私は無剪定ということをやって、放任した。私ははじめ
「放任」ということと「自然」ということを、ごっちゃに
していたんですね」
こうやって言葉として読めば、あたりまえじゃんと思う
かもしれませんが・・わたし・・ごっちゃにしてたとおもう。
昨年の雑草ぼーぼーの中でなーにもしないでも、かぼちゃたちは
実ったけれど、あれは「放任」だったなと。
自然農法の「自然」とは何なのか、もっと学んで知って
今年も何か育ててみようと思います。
昨年おもしろいなと思ったのは、あまりにも硬かった部分を
お隣さんが機械で耕してくれたとき、そこだけ別の雑草が
生え始めたこと。
今年は耕してもらわず植えたいと思いますが、
同じ雑草生えるのか別の雑草が生えるのか、
それも興味津々です。
この本は、お米とミカンの自然農法についてですが
本の始めから終わりまで、栽培方法が詳しく
書かれているものではありません。
福岡さんの考えや、その当時から今もおそらく
変わっていないだろう、農業を囲む組織の状況や
作物の流通などなど、そうだったんだと色んな部分を
知ることができました。
それがあるから無農薬農業が広まらない。
そして元はきっと、見栄えにこだわる消費者にあるのでしょう。
私はときどき農家さんのお手伝いにいくこともあります。
慣れない姿勢や作業で1日で疲れて筋肉痛になったりします・・。
農薬使っていようが使ってなかろうが、実りを収穫するまで、
朝早くから日が暮れるまで、時には雨の日だって
農家さんが手塩にかけ作業しているのを見ているから、
尊敬しています。
だから無農薬にこだわっているわけでもないし、
スーパーのお野菜も気にせず普通に買って食べています。
でも、もし自分で育ててみるのなら
自然に任せて育ててみたい。
0コメント